収納が整った、その先にあるもの。

整頓されたリビングルームのダイニングテーブルと椅子が写っている。/
整理収納サポートの仕事をしていて、
嬉しい瞬間があります。

それは、作業が終わったとき。

整った収納を見て、
お客様が喜んでくださる瞬間です。

「わあ、すごい!」
「使いやすそう!」

そんな言葉だけでなく、
表情や声の調子からも、
喜んでくださっていることが伝わってきます。

一緒に考えて、手を動かして、
ようやく形になった収納。

その変化を目の前で喜んでいただけることは、
やっぱり嬉しいものです。

でも、整理収納の仕事をする中で、
もう一つ、嬉しい瞬間があります。

それは、サポートが終わったあとの
暮らしについて教えていただいたときです。









「きれいになった」の、そのあと



整理収納サポートでは、
収納の中を整えたり、
物の置き場所を見直したりします。

作業が終われば、
見た目にも変化が分かります。

でも、私が知りたいのは、
そのあと。

実際に使ってみて、どうだったのか。

「朝の準備がラクになりました。」
「探し物が減りました。」
「子どもが自分で支度するようになりました。」

そんなふうに、
毎日の暮らしに変化があったと聞くと、
本当に嬉しくなります。

きれいになったことを喜んでいただけるのも、
もちろん嬉しい。

でも、収納を整えたことで、
それまで少し面倒だったことがラクになったり、
家族が自分でできることが増えたり。

収納の変化が、暮らしの変化につながった。

そう感じられることが、
私にとって何より嬉しい報告です。
サポート後の生活の改善についてのメッセージが書かれた画像。

「結局、元に戻しました」ということもある

一方で、
整えた収納が、そのまま使い続けられるとは
限りません。

実際に使ってみたら、
以前の置き場所の方が使いやすかった。

そんなこともあります。

「結局、元に戻しました。」

そう聞けば、
私の提案がそのご家庭に合っていなかったのかもしれない、
と考えます。

どんな使い方を想定していたのか。
何を確認できていなかったのか。
別の方法はなかったのか。

整理収納アドバイザーとして、
振り返る必要があることだと思っています。

収納の基本を知っていても、
お客様のお話を丁寧に伺っていても、
実際に暮らしてみなければ分からないことはあります。

だからこそ、訪問したその日には、
分かることを一つひとつ確認しながら、
その時点で考えられる方法を
できる限り丁寧に選びたい。

そして、使ってみて合わなかったときには、
その理由を考えることも大切にしたいと思っています。


収納棚のビフォーアフターのイラスト。左側は整理前、右側は整理後の状態を表示。

暮らしが変われば、収納も変わる

また、こんなお話をいただくこともあります。

「新しい物が増えたので、収納を考え直したいです。」

これは、少し違う話です。

以前は使いやすかった収納でも、
持ち物が増えれば、
同じようには使えなくなることがあります。

子どもが成長すれば、
必要な物も、使う場所も変わります。

家族の生活リズムが変われば、
便利な置き場所も変わるかもしれません。

以前の収納が間違っていたのではなく、

今の暮らしに、少し合わなくなってきた。

そんなときは、
今の暮らしに合わせて、
また考え直せばいい。

一度決めた収納を、
ずっと守り続ける必要はありません。

収納は、暮らしのためにあるものだから。













収納の答えは、暮らしの中にある

整理収納サポートでは、
限られた時間の中で、
できる限り使いやすい収納を考えます。

何をどこに置くのか。
誰が使うのか。
どうすれば戻しやすいのか。

お客様と一緒に考えながら、
一つひとつ形にしていきます。

でも、その収納を毎日使っていくのは、
そこで暮らすお客様やご家族です。

整えたその日には分からなかったことも、
日々の暮らしの中で見えてきます。

自然と元に戻せるようになった。

探し物をすることが減った。

家族が自分で準備できるようになった。

そんな変化が続いていれば、
その収納は、暮らしに合っているのだと思います。

反対に、
使いにくさを感じるようになったら、
また考える。

収納がうまくいっているかどうかは、整えた日の見た目だけでは分かりません。

その後の暮らしの中にこそ、
答えがあるのだと思っています。

その家の「ちょうどいい」は、変わっていく

このシリーズの最初に、
「片づいているのに、使いにくい家。」
というお話を書きました。

物がきれいに収まっていても、
毎日の暮らしで使いにくければ、
その収納は見直す余地がある。

そんなところから始まったお話です。

ここまで、
収納の基本や、
家族それぞれの使いやすさ、
物の量や置き場所、
お客様と一緒に考えることについて
書いてきました。

どれも、私が整理収納を考えるときに
大切にしていることです。

そして、最後にお伝えしたいのは、

その家の「ちょうどいい」は、ずっと同じとは限らない。

ということ。

今の暮らしに合う収納を考える。
実際に使ってみる。
使いやすければ、そのまま続ける。
使いにくくなったら、また見直す。

その繰り返しでいいのだと思います。

収納に暮らしを合わせるのではなく、
暮らしに収納を合わせていく。
家の整理整頓をテーマにしたイラスト。収納の考え方や実践方法を示すプロセスが描かれている。


私が目指しているのは、
いつ見ても完璧に片づいた家ではありません。

家族が自然と物を戻せて、
毎日の暮らしが少しラクになること。

そして、暮らしが変わったときには、
また無理なく整え直せること。

今のわが家に、ちょうどいい。

そんな収納を、
これからも一緒に考えていきたいと思っています。

























シリーズの最初から読む
「片づいているのに、使いにくい家。」
見た目は整っているのに、なぜか使いにくい。そんな疑問から始まったシリーズの第1回です。

この記事を書いた人

福岡の整理収納アドバイザー
長野 恵理奈(ちょうの えりな)
整理収納アドバイザー1級|住宅収納スペシャリスト|看護師|保育士
福岡を中心に、ご家庭へ訪問し、
家族みんなが使いやすい収納の仕組みづくりをお手伝いしています。

わが家の場合は、どうしたらいい?

暮らし方も家族構成も、使いやすい収納も、
ご家庭によって違います。
お片づけのなづ奈では、
今の暮らしを一緒に見ながら、
ご家族にちょうどいい仕組みを考えていきます。

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