
収納のお仕事というと、 収納の中を見たり、 引き出しを開けたり、 モノの量を確認したり。 そんなイメージを持たれることが多いかもしれません。 でも実は、私は最初に収納を見ません。 まず見るのは、 そのご家族の暮らしです。 朝はどんな順番で準備をしているのか。 帰ってきたら、最初に何をするのか。 どこで立ち止まり、 どこで「あれ、どこだっけ?」となるのか。 誰が困っていて、 誰が頑張りすぎているのか。 私は、そんな毎日の暮らしを教えていただくことから始めます。 以前、わが家では、食洗機から取り出した調理器具が、いつも収納の左側に置かれていることがありました。 最初は、 「なんで定位置に戻してくれないんだろう。」 と思っていました。 でも、夫の動きを見ていると、その理由が分かったのです。 食洗機はコンロの左側。 夫は取り出して、そのまま一番近い場所へ置いていただけでした。 片づけなかったのではなく、その収納が夫に合っていなかった。 収納ではなく、暮らしを見たからこそ気づけたことでした。 看護師だった頃も、 保育園で働いていた頃も、 私が考えていたのは、 人が安心して過ごせる環境でした。 患者さんが安心して治療に専念できる病室。 子どもたちが安心して過ごせる保育室。 先生たちが保育に集中できる職場。 今は、その場所が「家」になっただけです。 だから私は、 収納を整えることよりも、 その先にある暮らしを整えたいと思っています。 同じ間取りでも、 同じ家族構成でも、 暮らし方は違います。 だから収納の答えも、一つではありません。 そのご家族にとって、 どんな毎日が心地いいのか。 どんな仕組みなら自然と続けられるのか。 私はこれからも、 収納を見る前に、 暮らしを見ながら、 そのご家族にちょうどいい暮らしを、一緒に考えていきたいと思っています。 収納は、暮らしの答えです。 だから私は、答えを見る前に、そのご家族の暮らしを見ています。







